君の、比較的新しい友人より


高橋くん、今から約半日後には君に会いに行くのだけれど、面と向かっては云えないことも幾らかありそうなので、この場を借りて伝えさせて貰おうと思う。

先ずひとつ、謝らせて欲しい。「何を?」って、この前、君に会いに行った時のことを。「だから何を?」って、そのタイミングの悪さを、だ。
あれは、本当に最悪のタイミングであったと思う。選りにも選って、拘留を受け始めてから5ヶ月も過ぎた頃と云う、あれは、君が最も弱っていた時期だったのではないか。そして、そんな折りに俺のような極度の涙腺弱者(※自慢じゃないが、その点に関しては博治さんとも良い勝負なのではないかと、俺は密かに自負している)に訪ねて来られては、もう堪ったものではなかったんじゃなかろうか。

…いや、本当に申し訳なかった。

さて、それからまた一月ほどが経っている訳だが、今の君が強さを取り戻しているであろうことを…いや、嘗ての君以上にタフになっているであろうことを、俺は容易に想像することが出来る。
多分、それは間違いではないだろう。直感に優れた君のことだから、己れの弱さを乗り越えた上で、自身に課された役割りを再認識して、再び先頭に立つ決意を抱いてくれているのではなかろうか。

それは、果たして厳しい選択であると思う。これまで以上に高橋直輝であろうとすることは。数々の課題や問題や難題が、今頃、君の眼前には山積していることだろう。
しかし、決して忘れないでいて欲しい。高橋直輝には、沢山の仲間がいることを。君と共に笑い、怒り、嘆き、抗う仲間たちが、常にいることを。

「頑張れ!」だなんて云わない。君に何か言葉を投げ掛けるとしたら、それは、「頑張ろう!」だ。
君の頑張りには遠く及ばずとも、俺も頑張って、嫌なモノには臆せず「嫌だ!」と云う姿勢を、この先も貫いて行こうと思う。約束する。

だから、どうかこれからも、君を信頼する多くの仲間たちの指針であり、良き友人であって欲しいと思う。
俺の願いは、ただそれだけだ。

ーそれじゃ、また。

西村茂樹